遠見茶屋
カレイ山山頂の展望台の一階の店舗は、観光案内所を兼ねたギャラリーにします。ここにはボランティアガイドが待機し、カレイ山展望台から眺めることのできる宮窪瀬戸や、しまなみ海道の島々の自然や歴史について解説を行います。また、時間によって、季節によって刻々と移り変わる宮窪瀬戸やしまなみ海道の雄大な景色を写した写真などを展示します。写真は、世界的に有名な海洋カメラマン・添畑薫氏から、すでにご提供いただいています。さらに、島内外の観光施設と密接な連絡を取り合いながら、しまなみ観光の拠点としての役割も果たしていければと考えています。
さて、カレイ山展望台の東側の眺めの良い位置には、平成19年8月12日に「遠見茶屋」が完成しました。遠見茶屋の建設は、すべて会員による手作りで行なわれ、1年8ヶ月を経て完成しました(写真)。
遠見茶屋は一部がオープンデッキになっており、海賊の島・能島から漁船のひしめく宮窪港、そして遠くは石鎚山をはじめとする四国山脈の山々まで眺めることができます。能島の湧き上がる潮流に浄化された空気が、カレイ山の木立の間をぬけて潮流茶屋まで届けられます。ここを訪れる人びとには、爽やかな空気のなかで、鳥のさえずりを聞き、刻々と変化する宮窪瀬戸の潮流を、五感を通して堪能していただきたいと思います。 現在、遠見茶屋ではコーヒーなどの飲み物を提供していますが、今後は宮窪で獲れる魚介類をふんだんに使ったシーフードカレーをメニューに加える予定です。宮窪は、愛媛県内でも有数の漁師町です。したがって、常に新鮮な魚介類を手に入れることが可能です。これまで観光客に提供されてきた、地元の魚介類を使った料理は和食がほとんどでした。どの料理屋や旅館でも、刺身や煮魚、焼魚がメニューの中心です。しかし、和食ばかりでは、観光客の滞在日数を延ばすことはできません。どんなに新鮮な魚介類であっても、料理に飽きられてしまうからです。そこで私たちは、より多様な形で、宮窪の魚介類を提供したいと考えました。その足がかりが、遠見茶屋のシーフードカレーです。 シーフードカレーには、宮窪で獲れた魚介類はもちろんのこと、当会会員が作る無農薬の野菜や果物、そして3年前から当会で栽培に取り組んでいる海賊時代の野菜等も利用したいと考えています。また、シーフードカレーの開発は、東京の有名洋食店にご協力をいただけることが決まっています。最高の材料と、最高の技術。今からシーフードカレーの完成が楽しみです。 遠見茶屋の運営は、以前ギャラリーで喫茶店を営んでいた、当会会員の女性有志が行なう予定です。シーフードカレーの作り方から接客技術まで、これから学ばなければならないことはたくさんありますが、一致団結して、取り組んでいきます。